■山22う362号型
■導入:昭和48年(1973年)、新製
■型式:三菱B806N
■車体:三菱
■形状:リヤエンジン、前折扉
■冷房:三菱(サブエンジン)
■用途:貸切(後に363,364は路線化改造、364は貸切に復帰)
(計3台)
上記う202号型は、実際に運用してみたところあまりに非力であったため、
エンジンの出力調整を現場が勝手に行って、エンジンブロー事故が発生してしまう
ようなこともあったそうです。
そこで旺盛な貸切需要を前に増備された本型は、202号型の教訓を充分に踏まえ、
今度は3台に台数を絞りながらも、当初より冷房を搭載し、比較的高出力だったB806型
(230馬力)が選択されました。
ただし車体については、現場は西工製を推薦していたものの、納期の関係で三菱の
純正型(K11)が採用されたといわれます(一部では、西工車体は、前窓が大きく
湾曲している関係で「見切りが悪い」という意見もあったようです)。
また、前扉は貸切車で初めて自動化を検討したようですが、費用とスペースの関係
で断念したといいます。
昭和62年には、363と364が路線仕様へ改造(防府市の業者で施工)。
外見上は電動方向幕が設置されたのみで大きな変化は無く、内装、特に運転席回り
に工作が集中しました。
ワンマン化に伴い、手動式だった前扉はさすがに自動式に改造(魔法瓶入れを
撤去)。
364号のみ、廃車直前には貸切仕様に復帰しました(運賃箱、運賃表示機を
取り外し、原型に復旧)。
除籍後は1年程度留置の末、3台とも防府市内の解体業者で処分されました。
私の朝の通学便によく充当されていた本型車。
貸切車そのままの豪華な内装と、あのV8エンジン特有のエギゾーストノートが
今も忘れられません。