■山22う1029号型
■導入:昭和52年(1977年)、新製
■型式:三菱MP117K
■車体:西工
■形状:リヤエンジン、前折・中折扉
■冷房:なし、後にヂーゼル機器(直結)を全車取付
■用途:路線
(計6台)
呉羽に続く6台は、西工・短尺・非冷房・木床車が選択されました。
こうした車種の選定の仕方をみていると、小郡駅を起点とした幹線の優等便と、
通常の一般便とは、使用車種でサービスを明確に差別化していたように思います。
もっとも予算に制約があったなかでは、当然の経営判断だったのかも知れません。
本型で特筆される最大の出来事は、昭和63年から翌年にかけて全車とも後付
改造で直結冷房を装備したことです。
改造は三菱で行われたようで、運転席側の室内天井に、クリーム色で曲線を持った
筐体が取り付けられました。
この装備の効果は大きく、いつでも見られるほど本型の稼働率は高められ、また、
延命にも貢献したと推定されます。
ただし、床がゴムで覆われることなく材質が木のままだったことから、砂埃が車内
を舞うという弊害もあったといいます。
なお、私が幼少期につけたあだ名は「片冷房」で、素人目にも改造を見抜くことは
容易でした。
交通局の移転後も6台のうち3台は継続使用され、神奈川中央交通から来た中古車と
交替する平成8年まで健在でしたが、移転時に廃車処分された残りの3台は、小郡町内
の解体業者で解体されたようです。
山口市営では特に定評があり、長期に亘って大量導入された西工車体の、最後の
導入車となりました。