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山22う1043号型
 
■導入:昭和52年(1977年)、新製
■型式:いすゞBU04
■車体:川重
■形状:リヤエンジン、前折・中折扉
■冷房:なし
■用途:路線
■構成:1043(S52.10〜H7.5)写真1
    1044(S52.10〜H4.7)写真1
    1045(S52.10〜H7.4)写真1
    (計3台)
 
 前年と同様にいすゞにも発注がなされ、今度は比較的廉価なBU04の非冷房車が
選択されました(195馬力)。
 この頃のいすゞ車は、「部品の規格変更が多い」と敬遠され気味だったようですが、
高い耐久性を示したのか、非冷房車ながら異例の長寿を全うしています。
 
 整理券の操作スイッチが運転席から遠いなど、不都合もあったように見えますが、
割と稼働率も高かったという印象です。
 
 1044だけ僚車と比較して早期に廃車され、近年まで廃車体は現存しています。
 
 残る2台は交通局が宮野地区に移転した際に廃車され、そのまま湯田庁舎の敷地内に
留置されていましたが、1043だけが個人に引き取られ、平成25年まで現存して
いました。
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■山22う1062号(ご提供写真)
山22う1060号型
 
■導入:昭和52年(1977年)、新製
■型式:日野RE101
■車体:日野
■形状:リヤエンジン、前折・中折扉
■冷房:なし
■用途:路線
■構成:1060(S52.11〜H2.7)写真1
    1061(S52.11〜H3.4)写真1写真2
    1062(S52.11〜H2.3)写真1
    (計3台)
 
 昭和52年度購入車の最後は、前年と同様に日野が選択され、結果的に、ここで
山口市営における大型路線車の新製は終焉を迎えました(以降は中型車のみ)。
 また、次の車両購入は昭和56年まで4年間の空白が生じたため、1970年代
最後の車両ともなっています。
 
 ところが本型は、当初から車体の防錆処理に不具合があったようで、フロント部の
腐食が解消しなかったことから、大がかりな「前面差し替え」が行われる状態だった
ようです。
 それでも根本的には治癒しなかったため、昭和52年度車としては早々に淘汰の
対象となってしまいました。
 
 1061は、晩年にう999号と同様、大内小学校の生徒による絵画が両側面に
描かれ、この状態で廃車となり、売却後は本由良駅近くの民地に留置されていました。
 
 1060は、廃車後に個人へ売却され、廃車体が現存しますが、「持病」による
フロント部の腐食が顕著となり、いまや前構崩落の様相を呈しています。
 
 1062号は廃車後、交通局内で約4年間の留置の末、防府市内の解体業者に
よって解体されました。
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■山22う1044号(ご提供写真)
山22う1029号型
 
■導入:昭和52年(1977年)、新製
■型式:三菱MP117K
■車体:西工
■形状:リヤエンジン、前折・中折扉
■冷房:なし、後にヂーゼル機器(直結)を全車取付
■用途:路線
■構成:1029(S52.9〜H7.5)写真1
    1030(S52.9〜H8.8)写真1
    1031(S52.9〜H7.5)写真1
    1032(S52.9〜H8.8)写真1
    1033(S52.9〜H8.8)写真1
    1034(S52.9〜H7.5)写真1
    (計6台)
 
 呉羽に続く6台は、西工・短尺・非冷房・木床車が選択されました。 
 こうした車種の選定の仕方をみていると、小郡駅を起点とした幹線の優等便と、
通常の一般便とは、使用車種でサービスを明確に差別化していたように思います。
 もっとも予算に制約があったなかでは、当然の経営判断だったのかも知れません。
 
 本型で特筆される最大の出来事は、昭和63年から翌年にかけて全車とも後付
改造で直結冷房を装備したことです。
 
 改造は三菱で行われたようで、運転席側の室内天井に、クリーム色で曲線を持った
筐体が取り付けられました。
 この装備の効果は大きく、いつでも見られるほど本型の稼働率は高められ、また、
延命にも貢献したと推定されます。
 ただし、床がゴムで覆われることなく材質が木のままだったことから、砂埃が車内
を舞うという弊害もあったといいます。
 
 なお、私が幼少期につけたあだ名は「片冷房」で、素人目にも改造を見抜くことは
容易でした。
  
 交通局の移転後も6台のうち3台は継続使用され、神奈川中央交通から来た中古車
交替する平成8年まで健在でしたが、移転時に廃車処分された残りの3台は、小郡町内
解体業者で解体されたようです。
 
 山口市営では特に定評があり、長期に亘って大量導入された西工車体の、最後の
導入車となりました。
■山22う1031号(ご提供写真)
2013/5/5      2019/8/25
 
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