■山2い832号型
■導入:昭和41年(1966年)、新製
■型式:日野RB10
■車体:金産
■形状:リヤアンダーフロアエンジン、前折・中引扉
■用途:路線
■配席:ロマンス
■構成:832(S41.9〜S50.9)
833(S41.9〜S50.9)
835(S41.9〜S50.9)
(計3台)
昭和40年代に入り、山口市営は、大きな変動期を迎えます。
これまで緩やかに進行していたモータリゼーションの波は、国体準備とその輸送
という一大事業の陰に隠れていましたが、国体終了後、その影響は直接的に経営に
動揺を与えるまでに大きくなります。
また、急速に行われた増車の反動からか、車両の購入には2年半以上の空白が生じ、
この間に経営合理化の観点から、将来的な「ワンマン運行化」にも迫られるように
なってきました。
こうした事情を背景に導入された本型は、これまでの車両とは隔絶する仕様を
備えた、画期的な車両として登場します。
先ず、トレーラーバス以来となる片側2扉は、何れも初めて自動化され、中扉は
引戸という構造を採りました。
車体の塗装には、新たに水色の帯が前幕板と腰部の全周に追加され、特に腰部の
後面は、緩くV字型を描いて結ばれていました。
そのほか、数々の車掌乗務を不要とする仕様を持ちながらも、内外の激変緩和
措置として車掌乗務も出来るよう、装備の切り替えスイッチがあることも特徴です。
そのため当ページでは、「ワンマン対応車」と呼ぶこととします。
以降の山口市営では、4段階に分け、総勢50台の「ワンマン対応車」が登場
しますが、本型は初期のワンマン推進に貢献したのち、満10年の車齢を全う
して姿を消しました。