■山2-20744号型
■導入:昭和28年(1953年)〜昭和29年(1954年)、新製
■型式:日産BU90
■車体:新日国、渡辺(?)
■形状:リヤエンジン、中折扉
■用途:路線
■配席:ロマンス
■構成:20744(S28.4〜S35.12)、S34.10に「山2あ1005」へ登録替
20921(S29.4〜S35.12)、S34.10に「山2あ1006」へ登録替
20922(S29.4〜S36.4)、S34.10に「山2あ1007」へ登録替
(計3台)
この3台はほぼ同時期に導入されており、仕様は僅かに異なると思われますが、
同目的の同型車であるため、便宜上、「山2-20744号型」として一括して
おきます。
本型は、今では極めて珍しい幻の車で、車名は「コロナ」といいます。
後にトヨタで量販される乗用車の名称と同一であり、型式も後のいすゞ車に
類似するものですので、資料もなかなか見つからず、歴史に埋もれてしまう宿命
を持ち合わせているような気がしてしまいます。
ただ、山口市営の中にあっては、小型で流麗な車体デザインのためか、貸切
用途に使われることも多かったようです。
(一方で、厚狭線のような過酷な路線に投入されたという話も聞きます)
在籍期間が短かった原因は、ガソリン車ゆえの燃料費高騰と、製造中止による
部品の入手難であったといわれています。
なお、20921号車、20922号車は、型式が「R4A75」とする資料もある
ようですが、これは渡辺車体の型式に類似することから、新日国車体ではなかった
のかも知れません。
左の写真は、「花バス」として装飾を施される20922号車です。