■山2あ0871号
■導入:昭和34年(1959年)、新製
■型式:三菱WAR470
■車体:西工
■形状:リヤエンジン、前折扉
■用途:路線
■配席:ロマンス
■構成:871(S34.6〜S45.6)
(計1台)
本車は、山口市営で初のエアサスペンションを採用した車で、初めての本格的な
競合対策車だったのではないかと考えられる1台です。
即ち、この前年に開通した「関門急行線」において、関門急行バス、国鉄バス、
宇部市営バスが次々と充実装備の新型車を採用し、湯田温泉にその姿を披露し始めた
なかで、従来からの「ドル箱路線」である、山口・小郡間の旅客確保は、経営上の
至上命題となってきました。
これまで最新型車を積極的に導入してきた山口市営ですが、意外なことに、1台の
車の装備を充実させることに対しては慎重だったようで、エアサス、冷房など最新の
快適装備は、他社に遅れをとるようになっていました。
(※この傾向は昭和60年代初頭まで続きます)
WAR470型は、当時の国鉄の車と同等の寸法と型式で、詳細不明なのが残念ですが、
山口市営にとっては、未だバス全盛期にあって、漠然とした経営環境の不安を
感じるようになった時期の象徴的な車だったと推測されます。