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2013/5/5      2019/5/1
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山2あ1893号
 
■導入:昭和36年(1961年)、中古(昭和33年式、元・山陽急行)
■型式:いすゞBA351C
■車体:西工
■形状:リヤエンジン、中折扉
■用途:路線
■配席:ロマンス
■構成:1893(S36.7〜S43.11)
    (計1台)
 
 昭和36年の夏に、1台だけ導入された中古車です。
 既に山口市営でも十分に導入実績のあったBA351型を選択していますが、これは
同時に、山陽急行でも複数年にわたり同型車を大量採用し続けていたことを意味
しています。
 
 仕様などの詳細は現在まで伝わっていませんが、どうやら床材には「ヒシメタル」
を採用していたようなので、塗装していないとすれば、一面銀色の床だったのかも
知れません。
 
 山口県文書館に残された本車の写真では、正面のウィンカーがヘッドライト下に
設けられ、その横にはフォグランプ、又はオートマチックハイビームのセンサーが
置かれるという、独特の?表情をしているようです。
山2あ1967号
 
■導入:昭和37年(1962年)、新製
■型式:いすゞBC161
■車体:川航
■形状:リヤエンジン、前折扉
■用途:貸切
■配席:ロマンス
■構成:1967(S37.3〜S44.11)
    (計1台)
 
 昭和36年度の末に1台だけ導入された新車です。
 年度末という時期からしても、予算消化という目的があったのかも知れませんが、
背景や詳細は分かっていません。 
 
 仕様、装備も不明ですが、高出力車であり、トップドアであったことからも
秋吉線、又は貸切用途が主目的ではなかったかと推定されます。
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山2あ1983号
 
■導入:昭和37年(1962年)、中古(昭和33年式)
■型式:いすゞBA351C
■車体:西工
■形状:リヤエンジン、中折扉
■用途:路線
■配席:ロマンス
■構成:1983(S37.4〜S43.5)
    (計1台)
 
 昭和37年度は、春に8台が導入されていますが、その1台目にあたるのが本車
です。
 
 前年導入の上記あ1893号と同様、再び中古のBA351型が選択されていますが、
元の事業者は現在のところ分かっていません。
 ただし、車体も含めての同型、同年式ですので、恐らく元・山陽急行と推定する
のが妥当なところだと思います。
 
 なお、昭和37年4月からはナンバープレートが新様式(緑地に白文字)に変更
なっていますので、本車はその最初の装着車だったのかも知れません。
 
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山2あ2056号型
 
■導入:昭和37年(1962年)、新製
■型式:三菱AR470(2056)、MR470(2057)
■車体:呉羽
■形状:リヤエンジン、前折扉
■用途:貸切
■配席:ロマンス
■構成:2056(S37.4〜S51.2)
    2057(S37.4〜S47.8)
    (計2台)
 
 この2台は同時期に導入されており、型式・仕様が僅かに異なりますが、同目的の
準同型車であるため、便宜上、「あ2056号型」として一括しておきます。
 
 昭和36年度には三菱車が1台も導入されなかったため、およそ2年ぶりの三菱車
なりました。
 そして、恐らくこのとき初めて、呉羽製の車体が選択されています。
 
 エアサスとバネサス、そしてフレーム付きとフレームレスの車体が1台づつ購入
されていますが、これは比較試験的な要素ではなく、ディーラーの在庫車だったこと
を示しているのかも知れません。
 
 本型は主に貸切運用に投入されたようですが、当時の呉羽製車体は腐食が激しく、
錆で穴の開いた部分に垂木をかませて運行していたとも言われています。
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山2あ2061号型
 
■導入:昭和37年(1962年)、新製
■型式:いすゞBC161
■車体:西工
■形状:リヤエンジン、前折扉
■用途:路線
■配席:ロマンス
■構成:2061(S37.4〜S44.6)
    2062(S37.4〜S44.6)
    (計2台)
 
 続く2台は、山口市営にとって最後のBC型となりました。
 装備、仕様等の詳細は不明ながら、幸運にも写真が残されており、その様子は今でも
伺い知ることが出来ます。
 
 トップドアの長尺車で、堂々とした車体が印象的です。
 側面の市章が、なぜか車体中央より大きく前寄りに塗装されていることも、車体の
長さを強調しています。
山2あ2063号型
 
■導入:昭和37年(1962年)、新製
■型式:トヨタDR10
■車体:西工
■形状:リヤエンジン、中折扉
■用途:路線
■配席:ロマンス
■構成:2063(S37.4〜S45.6)
    2065(S37.4〜S45.6)
    (計2台)
 
 さらに続く2台は、多くの採用実績のあったDR10型でしたが、山口市営では、
本型がその最後の車となりました。
 
 仕様的には従来のDR10型と大きく変わらないとは思いますが、座席配置では、
中扉付近を一人座席化することにより、混雑の緩和を狙っていたようです。
 
 しかし前述の通り、「アクセルべた踏み」の弊害からか、何れも車齢8年程度で
ワンマン対応車両と交替しています。
山2あ2067号
 
■導入:昭和37年(1962年)、新製
■型式:三菱B20D(ローザ)
■車体:三菱
■形状:フロントエンジン、中折扉
■用途:路線
■配席:ロマンス
■構成:2067(S37.4〜S45.5)
    (計1台)
 
 山口市営の歴史の中で、特筆に値する「珍車」であったのが本車です。
 こちらも幸運なことに写真が残されており、その小さな車体が山口市営カラーを
纏うという、特異な姿が今に伝わります。
 
 仕様としては標準的なB20D型であり、どのような用途を、どこまで想定していた
のかは定かではありません。
 
 もともとは規制緩和によってタクシー業界にバスの保有が認められたため、小口
需要を守る目的で導入されたようですが、大きな公営事業体が、そのような市場に
留まり続けること自体に、既に無理があったのではないかと思われます
 
 結果的に本車のようなマイクロバスの導入は続かず、後に秋穂地区の末端路線で
ある「美濃ヶ浜線」が廃止になった際、地域への代償としてか、山口市役所に移管
され、「営」の文字を消した「山口市」の表記と、「スクールバス」の三角標章を
貼り付けのうえ、現地の通学輸送に使われたようです。
山2い5号
 
■導入:昭和37年(1962年)、中古(昭和34年式、元・山陽急行)
■型式:いすゞBA351PC
■車体:西工
■形状:リヤエンジン、中折扉
■用途:貸切
■配席:ロマンス
■構成:5(S37.9〜S43.12)
    (計1台)
 
 山2「あ」の世代が終わり、ここからは「い」の世代に入ります。
 しばらくは旧帝国海軍の潜水艦のような名称ですね。
 
 その最初の1台は、やはり山陽急行からの中古車で、これまでと同様にBA351型が
選択されました。
 しかし本車の場合は従来と異なり、型式末尾の「P」が示すとおり、唯一のエアサス
仕様車です。
 この時期になると、山陽急行の中古車もエアサス車が流通していたのかも知れま
せん。
  
 山口市営が導入した7台のBA351型は全て中古車で、なかでも本車は本型の
最後の導入事例となりました。
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山2い40号
 
■導入:昭和37年(1962年)、新製
■型式:日野BN11
■車体:金澤
■形状:センターアンダーフロアエンジン、中折扉
■用途:路線
■配席:ロマンス
■構成:40(S37.10〜S45.6)
     (計1台)
 
 前掲のあ1847号に続き、フレームレスのセンターアンダー車が1台のみ新製
導入されています。
 ただし、今度はモデルチェンジにより、若干出力が向上(155馬力)したBN11型と
なりました。
 
 車体はBN型で多数派といわれた帝国製ではなく、金澤製を選択しています。
 
 本型は特定路線の増補用と考えるのが自然ですが、あ1847号と同様、どこで
どのような活躍をしていたのでしょうか。
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山2い60号
 
■導入:昭和37年(1962年)、新製
■型式:いすゞBA741
■車体:西工
■形状:リヤエンジン、中折扉
■用途:路線
■配席:ロマンス
■構成:60(S37.12〜S46.2)
     (計1台)
 
 いすゞのBAは、本型よりモデルチェンジされたBA741となりましたが、以降の主力は
BU型や新BA型に移ったため、山口市営では唯一の形式となりました。
 
 購入にあたっては、特注により福岡県の業者からビニールレザーを購入して座席を
製作したほか、床材は茶色のロンリューム張りだったといわれています。
 
 その最期は、抹消登録後に市役所の土木課から依頼を受け、1台の乗用車
(詳細不明)と車両交換を行ったようです。
 市役所に譲渡された車のなかでは、最後の1台となりました。
 
 左の写真では登録番号は判別出来ませんが、緑地に白文字で2桁の数字であると
思われ、また、丸いグリルがあるいすゞ車の特徴から、本車であると推定します。
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■山2あ2062号(文献引用)
■山2あ2063号(文献引用)
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■山2あ2067号(文献引用)
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■山2い60号(文献引用)