■山2あ2067号
■導入:昭和37年(1962年)、新製
■型式:三菱B20D(ローザ)
■車体:三菱
■形状:フロントエンジン、中折扉
■用途:路線
■配席:ロマンス
■構成:2067(S37.4〜S45.5)
(計1台)
山口市営の歴史の中で、特筆に値する「珍車」であったのが本車です。
こちらも幸運なことに写真が残されており、その小さな車体が山口市営カラーを
纏うという、特異な姿が今に伝わります。
仕様としては標準的なB20D型であり、どのような用途を、どこまで想定していた
のかは定かではありません。
もともとは規制緩和によってタクシー業界にバスの保有が認められたため、小口
需要を守る目的で導入されたようですが、大きな公営事業体が、そのような市場に
留まり続けること自体に、既に無理があったのではないかと思われます。
結果的に本車のようなマイクロバスの導入は続かず、後に秋穂地区の末端路線で
ある「美濃ヶ浜線」が廃止になった際、地域への代償としてか、山口市役所に移管
され、「営」の文字を消した「山口市」の表記と、「スクールバス」の三角標章を
貼り付けのうえ、現地の通学輸送に使われたようです。